ぽこママぽこママ

今回はイヤミスの女王と呼ばれる湊かなえさん原作、「母性」をご紹介します。

どっちが本当?毒親がひどい!高畑敦子にイライラする!といった気になる内容について解説します。

これから映画『母性』を見たいという方の参考になれば幸いです。

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映画『母性』レビュー評価

映画『母性』私のレビュー

毒親がひどい!

自分の母親への愛が強すぎてゆがんだ感情を持ってしまった戸田恵梨香さん演じるルミ子。

自分の娘よりも母親への執着がすごくて、大地真央さん演じる母親も引くレベル…。

最初は、母親が圧力をかけすぎてがプレッシルミ子がプレッシャーを感じてしまったのかなと思っていたんです。なんとなく、大地真央さんがあまりにも完璧なイメージで、母親の存在が大きくなりそうじゃないですか?

でも、大地真央真央さん演じる母親は結構まともで、いつまでも娘のままでいるルミ子に困惑していました。

何をおいても優先して考えなくてはいけない自分の娘の命よりも母親への気持ちが大きい事をはっきりと示して、「あなたは母親よ」と突き放されてしまいます。

自分の子供は、自分の命よりも大切な存在という表現をよく聞きますが、本当にそうなんですよね。

特に母親はこの子の安全は私がなんとしても守らなければいけないという覚悟が生まれる物だと思うのですが…(父親はなかなかその覚悟が生まれない方もいる気がします)

毒親って、誰もがなる可能性がありますが、母と娘の関係だともしかしたら生まれやすいのかなと思ってみたり…母親の愛情や関心をいつまでも独り占めしたい、自立できないまま大人になってしまった娘が母親になったら…

目に見える虐待をするわけではないけど、自分の思い通りに行動させるように圧力で操る感じが怖かったです。

ルミ子の母への愛情

ルミ子の自分の母親への狂気じみた愛情の深さがあまりにも不気味でしたね。

子供の頃は母親に対して無償の愛を持っている子供が多いと思いますが、成長と共に自立して自分の子供ができると子供に愛情を注ぐ、というのが一般的な感情だと思うのですが。

なんであんなにマザコンになってしまったのかが、不思議ですよね。

ルミ子の母親も狂気じみた愛情でルミ子の感情が歪んで育ってしまった、というのなら納得できますが、ルミ子の母は結構常識人の様で特別な何かがあったのでしょうか?

父親を早くに亡くしたルミ子は母と二人で仲良く暮らして来ましたが、仲良すぎる母娘という関係が正常の成長を阻む原因になったのかもしれません。

最近増えているという、友達親子と呼ばれる人たちがいるようです。友達の様にずっと仲が良く、反抗期が来ないまま大人になってしまう事が問題視されているようです。

反抗期は親にとってかなり悩みの種という感じですが、正常な成長の証なので反抗期がなかったら気を付けなくてはいけないかもしれませんね。

愛の大きさを特別感じたシーンが、季節外れの桜が咲いているのを見て「きっとお母さまが咲かせてくれたんだ、頑張れと言ってくれているはず」と。

普通桜を見てそんな事感じないですよね?ここまで来ると、すべてを自分の母親に結べつけているとしか思えません。

忘れろとは言わないけど、思い出にして前に進んだ方がいいですよね~

どっちが本当⁈

ルミ子と清佳の回想が交互に描かれますが、あまりにも食い違う内容にどっちが本当?と分からなくなります。はっきり、答えが示されるわけではないので、答えはこうです!と答え合わせが出来ないですよね。

父親の浮気とルミ子が愛してやまない祖母の亡くなった理由を聞かされた清佳。

母の大好きな祖母が自分のせいで亡くなったという事実に罪の意識に押しつぶされそうになる清佳…泣き崩れる清佳に優しく歩み寄り、抱きしめて「愛してる」と口にするルミ子。

私は、このシーンでルミ子は清佳の事本当は不器用ながら大事にしていたんだなと感じたんです。

一方、清佳サイドでは泣き崩れる清佳に歩み寄り、伸ばした腕は清佳の首にあてられ徐々に力を込めていって…「母になら殺されてもいい」とまで感じた清佳だけど、結局ルミ子の手を振り払って走り去ります。

もう、全く正反対すぎて意味分からないですよね。

あまりにショックが強すぎて記憶が歪んだのか、こうあって欲しいという気持ちが別の記憶を作り出したのか…?

出来事は一つのはずなのに、記憶や受け止め方が違うというのが怖いですよね。

人は自分に都合よく記憶を作り上げる事がある、という事実をこの映画で痛感しました。

ルミ子と清佳のどちらが正しいか、という答えを探すより、人の記憶の不確実さとその恐ろしさをそれぞれがどう感じるのかが大きなテーマかなと思います。

高畑敦子にイライラする

もう本当にこの高畑敦子三演じる義母が出てくると、腹が立ってくる!

こんな義母は最悪です。が、なんなのあの旦那⁈あの親子にイライラする人続出じゃないでしょうか⁈

旦那にとっては自分の母親で、なんであんな暴言を放置できるんだろうか?

自分の母親の嫌味や暴言も、妻と娘の確執も気づいていながら何もしない。

こんなに関心ないならむしろ離婚した方が幸せな気がするけど。

離婚するとなったら、体裁を気にしそうな義母は許さないのかしら…?

義母も嫁として家に来た時嫁いびりされていた様だけど、だから積極的に嫁いびりをしているのが見ていて気分悪い…それでいて自分の娘の事は猫かわいがりしていて、それが余計に腹立つ…!

娘も自分の事は大事にしてくれてても、嫁いびりしている母親を見て嫌気がさして抜け出すチャンスを伺っていたのかもしれませんね。好きな相手との仲を反対され、駆け落ちの様に出て行ったのも、必然かもしれませんね。

娘はまともで良かった。

湊かなえさんの真骨頂!

映画『母性』の原作は小説家の湊かなえさん。この方はイヤミスの女王と呼ばれています。

※イヤミスとは、「イヤな気分になるミステリー」の略で、読後にモヤモヤしたり、後味の悪さが残ったりするタイプの小説をさします。

普通ミステリーといえば、事件が解決してスッキリする事が多いですが、イヤミスはそうではないんです…

人間のドロドロした感情や救いようのない展開、どんでん返しが特徴で「読んでいて辛いのに、なぜか目が離せない!」という不思議な感覚になります。

『母性』の原作者の湊かなえさんは「イヤミスの女王」としてたくさんの小説を執筆されています。

私も、湊かなえさん原作小説は好きで読んでいるので、『母性』の後味の悪さも予測済でしたが…イヤミスを知らない人が映画を見てしまうと、『なんだ、この映画は⁈」と驚いてしまうかもしれませんね。

ネット上のレビューでも、イヤミスにピッタリのレビューが多くて、読んでいて面白いですよ。

「母親」「毒親」等、誰もが気になってしまうテーマを扱い、こんなモヤモヤな気分にさせてくれる、『母性』はまさに、湊かなえさんの真骨頂と言えますね。

映画『母性』ネット上のレビューは?

 

映画『母性』について

公開日:2022年11月23日

監督:廣木隆一

  • 第41回バンクーバー国際映画祭正式招待作品
  • 第35回東京国際映画祭ガラ・セレクション部門上映作品

原作:湊かなえ

原作は湊かなえさんの同名小説。

イヤミスの女王とも呼ばれる湊さんが「これが書けたら作家を辞めてもいい」とまで語った作品です。

映画『母性』あらすじ

ある日、女子高生の遺体が自宅の庭から発見される。真相が分からないまま世間は自殺か事故かと騒ぎ立てる。愛する事のできない母親の手記と、母に愛されたかった娘の回想で展開される。同じ出来事について度々食い違っていて…

娘を愛せない母親と母親に愛されなかった娘の真相とは…?

映画『母性』キャスト

  • 田所ルミ子/戸田恵梨香
  • 田所清佳/永野芽郁
  • 田所哲史/三浦誠己
  • 仁美/中村ゆり
  • 律子(ルミ子の義妹)/山下リオ
  • ルミ子の義母/高畑敦子
  • ルミ子の実母/大地真央